まちづくりのいろは講座 第2回開催

テーマ:まちづくりの現場を歩こう

 

第2回 7月6日(土)13時~おおよそ17時 @馬車道~関内~日本大通り~山下公園
担当:横浜市立大学 まちづくりコース教員4名

今回は橫浜市立大学のまちづくりコースの学生たちと、アクターとの合同まちあるきです。市大からは、ずっと橫浜市の都市景観づくりに携わってきた国吉先生をはじめ、都市デザイン論の鈴木先生、都市計画論の中西先生、市民まちづくり論の三輪先生と、豪華メンバーの講師陣が各ポイントでガイドをしてくれます。

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馬車道の歴史を活かしたまちづくり。昭和40年代には特徴のない商店街だった馬車道は、一級の歴史的建造物である県立博物館のまわりにある、興和火災ビルや旧橫浜銀行や旧富士銀行を再生して保全するとともに、はじめてガス灯がともった地であることからガス灯を再現、車道を一方通行にして歩道を拡げ、歩いて楽しいまちづくりをめざしています。

参考: 馬車道まちづくり協定書

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続いて吉田橋。関内の「関」は、ここにあった堀川で隔てられた開港場への関門のことを表しています。1869年(明治2年)にイギリス人土木技師ブラントンの手によって、当時の日本では非常に珍しい鉄製の橋がかけられ「カネの橋」といわれていました。また、ブラントン技師は大火から復興した橫浜公園、そして日本大通りの設計者でもあります。

参考:ブラントンと橫浜 吉田橋関門跡

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次に、橫浜市ではじめて「都市デザイン」の考え方によってつくられた市役所前の「くすのき広場」です。地下鉄工事の復旧を機に、市役所の駐車場と道路を付け替えて広場を生み出し、同時に周辺ビルの色彩調整を行うなど、市役所前にふさわしい広場、歩行者空間を生み出しました。

参考:くすのき広場

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そして、まさに橫浜開港の地に建つ開港資料館。開港時の様子を詳しく知ることができます。ここにある玉楠の木は、当時の絵画に描かれている木の子孫だとか。

参考:橫浜開港資料館とたまくすの木

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象の鼻パークは、2009年の開港150周年を記念して整備されました。まさに、港町橫浜はここから始まったのです。公園整備の時に発掘された鉄道の転車台が、展示されています。ここに貨物が集積され、貿易が行われ、ここには税関がありました。その歴史を転車台が物語っています。

参考:象の鼻パーク

県民ホールと産業貿易センターの間にレンガ色のペア広場があります。それぞれ空間を提供して連続したデザインを施しています。建物敷地をセットバックして歩道を拡げることで、土地を買収することなく、ゆったりとした歩行者空間を生み出します。

気持ちよい景観や魅力ある空間を生み出すまちづくりは、お金をかけることではなく、歴史を大切にし、知恵と工夫を働かせて行うことが大切です。

参考 昭和58年市民生活白書「街の魅力」

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猛暑と強風の中、たいへん中身の濃いまちあるきとなりました。

横浜市大の先生方、ありがとうございました。


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